DNA検査を行うにあたっては、試料異物の混入していた原材料の状況を熟慮してください。
また、可能な限り顕微鏡観察を行い、最終判定は出来る限り慎重に行ってください。
次の4つのステップがあります。
70%エタノールで付着物を除き、カミソリでカットしてマイクロチューブに採取します。
DNA抽出試薬 QIAamp DNA Micro Kit(50)を用いて約15マイクロリットルのDNA溶液を調製します。(詳細は下記マニュアル参照↓)
PCR用酵素 QIAGEN Fast Cycling PCR Kit(100)と動物DNA検出プライマーを用いてPCRを行います。
〈反応組成:1動物ごとの検出の場合〉
PCR Master Mix 10 μl
10×Coralload Dye 2 μl
動物プライマー(10μM each) 1 μl
調製したDNA溶液 2 μl(適宜変更可)
RNase free H2O 5 μl(適宜変更可)
Total 20 μl
※陽性対照は動物DNA、陰性対照は添付滅菌水を使用
〈反応条件〉
95℃, 5min →【96℃, 5sec → 60℃, 5sec → 68℃, 9sec】 → 72℃, 1min
【 】45サイクル(~50まで適宜)
動物の種類が推定できない場合は、
プライマーセットA(牛プライマー1μl+豚プライマー1μl+鶏プライマー1μl=3μl)
プライマーセットB(馬プライマー1μl+羊プライマー1μl+山羊プライマー1μl=3μl)
プライマーセットC(兎プライマー1.25μl+犬プライマー1.25μl+猫プライマー0.5μl=3μl)
プライマーセットD(ドブネズミプライマー1μl+クマネズミプライマー1μl+ハツカネズミプライマー1μl=3μl)
で4反応を行い、バンドが検出された動物についてシングルPCRで確認試験を行います。
4% Agarose/TAE(シングルPCRでは2%程度で可)を事前に作製しておきます。サイズマーカーとPCR反応物5μlをアプライし、100Vで約50分間泳動します。通常のエチジウムブロマイド染色をし、UV撮影を行います。
動物毛のDNA 検査プロトコル詳細版(PDF)(2008.8.21 愛知県産業技術研究所(現あいち産業科学技術総合センター)食品工業技術センター 作成)
あいち産業科学技術総合センター
食品工業技術センター(発酵バイオ技術室)
電話 052‐325‐8092
FAX 052‐532‐5791
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